2023/02.01
人生100年時代~時代とともに変化し続ける~
「人生100年時代」
最近のニュースで当たり前のように使われている言葉ですが、実際どうなの?と感じている方もいるのではないでしょうか。
今回はこちらの記事をコラムにしてみました。
厚生労働省では2022年7月、2021年分の平均寿命と平均余命が記載された令和3年簡易生命表を発表し、令和3年の男性の平均寿命 81.47歳、女性の平均寿命は87.57歳となり、前年と比較して男は 0.09歳、女は0.14歳 年下回りました。
平均寿命が前年を下回るのは、東日本大震災の影響を受けた2011年以来となっているようです。
厚生労働省の分析では、男女とも悪性新生物<腫瘍>、肺炎、交通事故などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働く一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等などの死亡率の変化が平均寿命を縮める方向に働いているとの見解でした。
そんな中でも寿命って延びているの?と感じるかもしれませんが
実は、ある海外の研究では2007年以降に生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、医療やテクノロジーの発達、衛生面や所得面の改善により先進国を中心に圧倒的に高く、その中でも特に日本は健康寿命が世界一の長寿社会であると言われているようです。
日本には複数の社会保険(医療保険、年金保険、労災保険、雇用保険、介護保険)制度があります。これらに加入することは義務付けられていますが、これを「国民皆保険制度」といいます。社会保険に加入しておくことによって、病気や怪我、入院など万が一のときに保障してくれる制度です。
そのため、受けたいときに受けたい医療を、金銭的な心配をせずに受けることができます。もちろん、医療費が高額となり、自己負担分の負担が難しい場合は「高額療養費制度」もありますので、比較的高額となる医療でも、受けやすい環境にあるといえるでしょう。
また、年に1回の定期健康診断を受ける体制を義務付けており、異常の早期発見・早期治療が可能となり、病気を重症化することなく治療する、あるいは病気そのものを未然に防ぐことができます。
一方、諸外国においてはこの「国民皆保険制度」がなく、医療費はすべて自費という国があります。その場合、民間が運営する医療保険(社会保障)に加入し、必要な医療をまかなわなければならなくなります。このような国では、貧富の差が大きくなるため、貧困層は健康に対して気遣うことができず、病気に気づいた時には重症化しているということも多いようです。
介護施設の担当者に、施設の平均寿命についてお聞きしてみると、年々上昇傾向にあり100歳を超えていらっしゃる方が同じ施設の中に数名いるのも当たり前になってきている、とお聞きすることも増えてきました。
とある施設では平均年齢94歳、なんていう施設もありました。明らかに以前の介護施設とは変化している様子がわかりますね。
以前は「年功序列の終身雇用で定年まで働いて、定年後は年金生活」との考えが多かったですが、国の財政的にも「60歳で定年し、その後は年金生活」というのは、もはや現実的ではなくなってきたのではないでしょうか。
さらに今後、定年は引き上げられ70代後半~80歳になると予想されているようです。
もし80歳まで働くとすれば、今までの前提から仕事をする期間は20年延びますので、高齢者から若者まで活躍の場があり、全ての国民が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。
企業側はお年を召されていても働ける場所、環境を作っていくことが求められていきますが、労働者も従来とは異なる様々なライフプランをご自身で築き上げていく必要性が出てきました。
様々なライフプランを築き上げていくには、時代に合わせて新しいことに取り組んでいくことが大切かと思いますが、介護施設を例に、当社でもよくある事案をお伝えします。
介護施設での就労を希望される方の中に、
このようなご希望をお聞きすることがあります。
特に上記例はご年配の方に多くある傾向がありますが、パソコンでローマ字打ちができないといった方が多いようです。仕事の為にパソコン教室に通うのは難しいし、今更パソコンが出来なくても…というのを理由に懸念する方も多いようですが、実際には最近の介護施設では業務内容の改善、記録物の簡略化としてパソコンやタブレットを導入している施設がかなり多くなってきました。
実際に、厚生労働省でも介護現場におけるIT化を進めており、従来の紙媒体での情報のやり取りを抜本的に見直し、ITを介護現場のインフラとして導入していく動きが求められています。
理由として、介護スタッフの負担が大きく、IT化が進んでいない作業の1つとして「介護記録」が挙げられます。人によって記載する項目や単位が統一されておらず、記録したデータも分析に活用できる状況にないという場合が多いようです。
また、作業効率を向上させることができる「介護記録システム」の導入も進められています。
介護記録システムの操作はタブレットで入力するタイプが多く、現場の介護スタッフが持ち運び可能で、PCの操作に不慣れなスタッフでも素早く操作できるようになっています。
携帯電話の普及により、普段から使い慣れているもので記録を残していくのは、業務の負担軽減にもなりますし、画面に分類別の介護情報入力の欄があることで、クリックするだけでさまざまな介護記録を作成、閲覧できたりするほど簡単なシステムになっています。
活用することにより、働きやすい環境作りに繋がり、介護業界のイメージを刷新しつつ、活躍の場を創出し、介護分野への多用な人材の参入促進につなげていくことが期待されます。
時代の流れとともに介護施設も変わりつつある中で、「できないからやらない」という選択肢をしてしますと、働ける先(施設)が制限されてしまうのとともに、採用担当者からの評価にも関わってくることかと思います。
人生100年時代。時代の流れと思に私たちの考えも柔軟にしていく必要があるのではないでしょうか。
(厚生労働省HP 参照)
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