2021/03.02
介護派遣で面接が禁止の理由とは?面談や顔合わせとの違い
通常の採用選考では必ず組み込まれている面接。派遣では「労働派遣法」によって禁止されていることをご存知でしょうか。
代わりに、勤務先の担当者と面談する機会が設けられ、勤務条件や業務内容について確認することができます。
今回は面談の内容や流れについて解説。採用選考の面接とは異なる趣旨を理解しておきましょう。
お仕事をお探しの方は、正社員やパートタイム社員など雇用形態を問わず採用面接に挑むと思います。派遣就労をする場合であっても同様で、派遣元の会社に採用してもらうために「採用面接」を行うことになります。派遣就労する場合の面接はここで終了です。派遣先で再度採用面接をすることは「二重面接」といって禁止されています。
冒頭でもお伝えしたとおり、労働者派遣法(第26条第7項)では、派遣先企業が勤務開始前に面接、労働者の選別を行うこと、履歴書を送付させることは原則的に禁止されています(本人が履歴書の送付を希望の場合、紹介予定派遣の場合を除く)。
禁止理由は、以下の2つです。
①実質的に派遣先との雇用が成立してしまい、職業安定法(第44条)の「労働者供給事業」に該当する可能性がある
②職能以外の要因(年齢や容姿など)で選ばれることにより、就業機会が不当に狭められてしまう
労働者派遣は「派遣元が雇用主となり、派遣先が指揮命令を行う」という仕組み。派遣労働者の職能を評価し、派遣先企業が求めている人材かを判断するのは、雇用主である派遣元の役割です。
このように、労働者保護の観点から、さまざまなルールを設定した上で認可されているのが労働者派遣。
面接が禁止されているのも、派遣労働者の権利を保護するためのルールと言えるでしょう。
では、面接の代わりとして行われる「面談」とは、どのようなものでしょうか。
次項で面談当日の流れと内容について解説します。
派遣先で行われる面談ですが、介護派遣では業務の特性上、打ち合わせというよりも「職場環境を確認する」という意味合いのほうが強いでしょう。「施設見学」と表現することが多いかもしれません。(本人が希望しない場合は行わないこともあります)
下記に、弊社での当日の流れをまとめましたので、参考にしてください。
面談は基本的に、スタッフさん(労働者)・勤務先施設(派遣先)・ポートエモーション(派遣元)の三者が同席する形で実施。
その理由として、ルールに則った形の面談を実施する、勤務予定の方を必要に応じてサポ-トすることが挙げられます。
代表的な確認事項は以下のとおりです。気になることがあれば、面談前にまとめておくと良いでしょう。
✔具体的な業務内容
✔必要なスキル
✔配置状況(人数、社員構成)
✔職場環境(食堂、喫煙・禁煙状況など)
✔出退勤手続
✔服務規律、福利厚生など
担当者の案内を受けながら、施設内を見学します。主なチェックポイントは以下の3つです。
✔室内が整理整頓され、清潔感があるか
✔ご利用者様の表情や雰囲気が明るいか
✔職員の業務の取り組み方や連携が取れているか
事前にコーディネーターへご相談いただければ、確認しておきたいポイントを詳しくお伝えします。
面談は採用選考とは違うものの、ご利用者様のいる場所を見学させてもらうため、基本的にはスーツやオフィスカジュアルがベター。
施設によって異なる場合もありますので、コーディネーターにご確認ください。
また、これから働くことになるかもしれない職場ですから、相手へ与える印象にも気を配りたいもの。
以下の事柄を意識すると良いでしょう。
✔人とすれ違う際は、笑顔で挨拶する
✔丁寧な言葉遣いをする
✔利用者様と過度なコミュニケーションを取らない
特に、最後の項目については要注意。
あくまで見学している立場ですから、ご利用者様を馴れ馴れしく呼ぶ、手を握る…などの行為は控えましょう。
今回は派遣における面談(施設見学)についてお伝えしました。
ご自身で職場環境を見極められる貴重な機会ですので、ぜひご活用ください。
ポートエモーションでは、神奈川県・東京都多摩エリアを中心に多くの求人を取り揃えております。
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